1日中座っていると、腰が痛くなったり、足がむくんだり、肩が凝ったりと体が不調を訴えますよね。特に仕事中などは思いっきりストレッチすることもできず、疲れが溜まるばかり。そこで今回は、デスクワーク中にこっそりできるストレッチを紹介します。
■デスクワークで疲れが溜まりやすいのはなぜ?
デスクワークは体に大きな負担をかけます。その理由は主に次の2つです。
●長時間同じ姿勢でいるため
デスクワークは座ったまま行う仕事なので、体力面ではラクそうに見えるもの。しかし、長時間同じ姿勢でいることは思っている以上に体に負荷がかかっているのです。姿勢を変えずにいると、血行が悪くなるうえに筋肉が凝り固まってしまいます。適度な運動は、筋肉のポンプが血液を動かして「疲れ物質」を押し流してくれるため、必要なことなのです。
●脳を動かしているため
デスクワークで長時間集中し続けていると目や脳が疲れてしまいます。いわば筋肉痛の脳バージョンで、情報を処理し過ぎてストレスをため込んでいる状態。そうなると自律神経にも悪影響を及ぼし、疲れ目や脳疲労を起こしてしまうと考えられます。
■デスクワーク中でもこっそりできるストレッチ
血行を良くし、疲れを溜めないためにデスクワーク中でもこっそりできるストレッチを試してみてはいかがでしょうか。座ったままでできるマッサージやストレッチをご紹介します。ここで紹介する4つのストレッチを試してみれば、きっと溜まった疲れがとれますよ。
●ツボ押しマッサージ
同じ姿勢を続けることによって溜まってしまった老廃物を流すマッサージです。右手の人差指や中指を、左腕のつけ根の肩下部分に当ててグッと押します。「気持ちいい」と感じるツボを探し当てたら、グッと20秒ほど強く押し続けましょう。
●つま先前後ストレッチ
座ったままの姿勢でできるつま先のストレッチ。膝を少し伸ばしたまま、2〜3秒かけてつま先を内側に引いたり、外側に押し出したりと足首を動かす運動を左右交互に行います。これを10回ほど繰り返して、足先に滞った血流を流します。次に、足指をグー、パーと開いたり閉じたりをそれぞれ10回。最後に足首を右回り、左回りに3回ずつ動かしましょう。
●首・肩まわりのストレッチ
続いては首、肩、背中の血流に効くストレッチです。左右の肘を肩より高く上げ、手を頭の上に乗せます。そのまま上体を左に3秒かけて倒し、右に3秒かけて倒します。倒すときに息を吐き、戻すときに吸いながら行うと体の側面が伸びる感覚が味わえます。これを5往復繰り返します。
●骨盤・おしりまわりのストレッチ
最後は腰まわりのだるさを解消するストレッチです。座ったまま、片足のくるぶしを反対の足の膝に乗せます。背筋はしっかりと伸ばしたまま、上半身をゆっくりと前に倒して20秒キープ。これを左右交互に2回ずつ繰り返しましょう。
■ゴルフボールを使って疲労回復
そのほか、プラスαの疲労回復策としてゴルフボールを使うのも手軽なのでおすすめです。ゴルフボールを軽く両手の平ではさみ、コロコロと10〜20回ほど転がします。また、手の平でぐっと握りしめる動作も末端の血流改善に効きますよ。
さらに、床の上に置いてデスクワークをしながら足の裏で前後に転がすのも気持ちが良いストレッチになります。手足など末端の血の巡りが良くなると、全身に血液が回りはじめるので凝りも解消されやすくなります。
■デスクワーク時にできるその他の疲労予防策
ストレッチ以外に、デスクワーク中の疲れを予防する方法を2つ紹介します。いずれも簡単なことなので、ぜひ試してみてくださいね。
●モニターの明るさと位置を調節する
デスクワークで長時間パソコンを注視しているという人は、パソコンのモニター設定を調整するだけでも目や脳の疲れを予防できます。ディスプレイの明るさを調整して、自身が快適だと感じるように明度を変えてみてください。また、無理な姿勢はパソコンの位置が原因になっているかも。できるだけモニターが正面になるよう、位置も調整してみましょう。
●姿勢に気を付ける
デスクに座る際の姿勢が原因で疲れが溜まっていることも考えられます。首が前に出ていたり、猫背になっていたりすると首や肩に余計な負担がかかってしまいます。椅子には深めに腰を掛け、背筋はまっすぐ伸ばして、モニターから40cm以上の距離を取って画面を見るように心掛けてみてください。
■デスクワーク疲れには、ストレッチと予防が効果的!
デスクワークは知らず知らずのうちに疲れが溜まり、心身の不調へとつながってしまいます。日頃から手軽なストレッチや疲れ予防策を取り入れて、こまめにリフレッシュしてみてくださいね。